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書ける人になりたいんです。【書ける人になる!─魂の文章術】

先日こんな記事を書きました。

「文章を書くこと」には色々な効用があるからやってみようということで、

今回はそれの第二弾!この本を読みました。

レビュー、感想などを綴っていきます。

書けるひとになる!──魂の文章術

ナタリー・ゴールドバーグさんの「書けるひとになる!─魂の文章術」。

ナタリーさんのデビュー作であるこの本はアメリカでは100万部を売り上げているらしく、さらには14ヶ国語に翻訳されていて、めちゃくちゃ有能な本のようです。

エッセイ風に書かれていて一章一章が短く読みやすかったけど、和訳がちょっとわかりにくいかなぁというトコロもありました。

ただそれを補って余りあるくらい親しみとか寄り添ってくれているという感覚を覚えました。

兎にも角にも”黙って書け”。これが書けるひとになる秘訣です。

「書く習慣/いしかわゆき」を読んでも感じたんですけど、文章を書く技術云々じゃなくって各々の気持ちの持ちようとか、感情を大事にしようだとか、大げさに言うと生きる勇気みたいなものを与えてくれるのでそういう意味でもオススメですね。

書くこととは。

これは書くことについての本だ。生きる修行としての書くこと、つまり、自分の人生の深奥まで探り、真正な人間になるための手段としての書くことについての本でもある。

(中略)

書く修行をするとは、結局、自分の生のすべてと取り組むことだ。

引用:書けるひとになる!│はじめに

ものを書くことは、自分の心の奇妙な癖をとらえるまたとないチャンスだ。むき出しの思考のぎざぎざした縁を探索しよう。

引用:書けるひとになる!│第一の思考

ナタリーさんは”書く”ということを通して自分自身と向き合い、心の奥底に眠っている本当の気持ちをさらけ出せと言っているわけです。

確かに現在の世の中は言いたいことが言えないこともしばしばあるし、無意識に感情を隠すことも珍しくないです。

自分自身の考えていること、感じていることを余計な感情や事情で押し潰すことなく、”書く”ことで発散し自分自身を肯定しようとも取ることができますね。

書くことは直接人と話すときと違い、しっかり考えて文字に残すことができる。

でも逆に考えれば、特定の相手がいないわけだから何も深く考えず文字に表現することも可能なんですね。

深く考えず出てきた言葉っておそらく自分の心の底の本心なんだろうな。

とにかく書きまくれ!

この本の言いたいことはこの言葉に尽きるのだと思います。

”とにかく書きまくれ”

おかしなもので、フットボールのチームが長時間練習しても、「そんなことしたって無駄だよ」とはけっして誰も言わない。なのに、それが書くこととなると、私たちはめったに練習時間をとろうとしないのだ。

引用:書けるひとになる!│文章修行

書くって才能ではないのね。

仕事もスポーツも料理も書くこともやっぱり継続は力なり。

書いたものと書いた人は別のもの。

これは勇気の出る言葉だなぁと思いました。とても。

私たちは、自分の言葉が永遠で確固としたもの、消すことのできない烙印だと考えている。しかし、そんなことはない。書くことは時間の中に起こる刹那的な出来事なのだ。

書けるひとになる!│作者と作品は別のもの

今日考えていたことと明日考えていることが同じ意見だとは限らないですもんね。

同一人物の頭の中なのに。

そう考えると人間って不思議ですね。

そういえば「世界五分前仮説」ってのがあるんですよね。哲学で。

5分以上前の記憶を植え付けられた状態で、5分前に世界ができたのかもしれない。という説ですが、本当にこれくらいの感覚で、書いてもいいのかもしれない。

5分前のぼくはぼくじゃないと思えば、書くのも楽になる?かな?

意見ははっきり!

はっきり意見を述べることは、自分の心を信頼する練習、自分の考えを支持する練習なのだ。

書けるひとになる!│意見ははっきり、答えはきちんと

ぼくみたいに自分に自信がない人はこれに陥りがちだと思います。

はっきり意見を述べることって怖いんですよね。

反論が怖かったり、自分が間違っていたりすると恥ずかしいし。

どこかに逃げ道を作るために「〜ですよね?」と同意を求めるように確認口調で言ってしまうんです。

でもナタリーさんは、文章を書き始めた人は特に明確ではっきりした物言いをすることが大事だと言っています。

現実世界でできないのであれば、自分の中の書く世界から始めてみようという気になりました。

書くことを機に、意見をはっきり述べられる人になろう。

”疑い”は強敵だ。

疑いはあなたの忍耐力を絶えず試している。

書けるひとになる!│疑いは拷問

数日に一回は、パソコンに向かって必死にブログ書いて何になるのか、無駄なんじゃないか、という内なる敵が牙を向いてきます。

自分でやろうと決めたことなのに、すぐ疑って、楽な方に逃げさせようとするんです。

疑いは、あなたが書こうとするときまってアラ探しをする批評家のようなものだ。

書けるひとになる!│疑いは拷問

書くことは修行だ。

精神的にも強くなるという副次的な効用もついてくる。

ひたすら書き続ける。

いまは新しい瞬間だ。別のものを書こうではないか。成功や失敗に翻弄されないようにしよう。どんな状況でも書きつづけること。

書けるひとになる!│新しい瞬間

これが全てですね。

上でも書いているけど、とにかく書くこと。ひたすら書くこと。

これが書けるひとになる秘訣。

成功しても失敗しても、書いたものと書いた人は別のものなのだから、ひたすらに書く続けるしかない。ということですね。

まとめ

よくよく調べてみたら、この本2021年で発刊38年を迎えるらしく、今でもアメリカの大学の国語の授業で使われているらしい。

良書に時代は関係ないんだなぁ。

良書は時代を超える。

そしてきっと今でもナタリーさんはどこかで何かを書いていることでしょう。

自分の心の奥底の声に耳を傾けて。

とかこんなこと言って出来もしないのにキレイにかっこつけてまとめようとしているから、いつまで経ってもうまく文章が書けないんだろうな。(笑)

精進しよう。